大脳・脳幹・小脳の構造や働きを考えよう。-大脳編-

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今回は脳について少し掘り下げてみたいと思います。

脳は大きく3つに分けられるんですが、今回はその中の「大脳」について一緒に考えてみましょう。

大脳とは?

大脳は、私たちが物事を考えたり、感情を感じたり、身体を動かしたりする中心的な部分です。

大脳は4つの部位に分けられ、それぞれが異なる機能を持っています。

では、その4つの部位について簡単に見てみましょう。

  1. 前頭葉

    前頭葉は、未来のことを考えたり、社会的な行動をコントロールしたりする能力に関わっています。たとえば、次の週末の計画を立てたり、失礼なことを言わないようにするために考え直すといった、ちょっとした「ブレーキ」の役割を果たしています。さらに、言葉を話すための運動を司る「ブローカ中枢」や、自発的な動きを指令する「一次運動野」もここにあります。ちなみに、運動野のホムンクルスというのは、ちょっとユニークな人形のようなもので、脳がどの部分を動かしているかを視覚的に表現したものなんですよ。

     



  2. 頭頂葉

    頭頂葉は、感覚情報の統合や物の操作に重要な役割を持っています。感覚のホムンクルスが存在する「一次体性感覚野」や、言語や認知に関わる「角回」もこの頭頂葉にあります。他の大脳葉に比べてまだ分からないことが多い部分でもあります。
  3. 側頭葉

    側頭葉は、言語、記憶、聴覚に関わっています。たとえば、音楽を聞いたり、誰かの話を理解したりするのは、側頭葉のおかげです。また、音声や文字の意味を理解することにも深く関与しています。
  4. 後頭葉

    後頭葉は、視覚や色彩の認識を担当しています。美しい風景を見たり、色鮮やかな絵を楽しんだりするのは、後頭葉のお仕事です。また、聴覚にも少し関与していることが示されています。

大脳の溝

大脳には、「中心溝」と「外側溝」という2つの重要な溝があります。

大脳の繊維

大脳半球をつなぐ重要な繊維もいくつかあります。例えば、左右の大脳半球を結ぶ「脳梁」や、同側の大脳半球内の皮質部を結ぶ「連合線維」などです。

大脳基底核


大脳基底核は、随意運動の調節や筋肉の緊張を調整し、スムーズな運動を可能にしています。

ここには、興奮伝達物質である「グルタミン酸と、抑制伝達物質である「ガンマアミノ酪酸(GABA)」が関わっています。

大脳辺縁系


大脳辺縁系は、情動行動や本能行動、記憶に関わる部分です。

特に「Papez回路」は記憶に関与することが知られており、偏桃体は食欲や性欲、嗅覚といった基本的な欲求にも関わっています。

まとめ

大脳は、私たちが考える、感じる、そして動くために必要な多くの機能を持っています。

それぞれの部位が異なる役割を果たし、私たちの日常生活を支えてくれているんですね。