口腔の構造や嚥下運動(先行期・準備期・口腔期・咽頭期・食道期)の特徴を押さえよう

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こんにちは、皆さん!

今日は、私たちが日常的に使っている「口」と「飲み込む」プロセスについて少し詳しく見ていきましょう。

 

なんだか難しそうに聞こえるかもしれませんが、楽しく学んでいきましょう!

口腔の構造

硬口蓋と軟口蓋

まずは、口の中の構造から見ていきましょう。

口の中には、硬口蓋と軟口蓋があります。

硬口蓋は口の前2/3を占めており、軟口蓋(口蓋帆)は後1/3に位置しています。

 

軟口蓋には、円錐状に垂れ下がる口蓋垂があります。

そう、よく「喉ちんこ」って言われるやつですね。

聞いたことありますよね?

舌の構造

次に舌について見ていきましょう。

 

舌にはいくつかの舌乳頭があり、それぞれの名前が面白いんです。

  • 糸状乳頭
  • 茸状乳頭(じじょうにゅうとう)
  • 葉状乳頭
  • 有郭乳頭

この中で、茸状乳頭、葉状乳頭、有郭乳頭には「味蕾(みらい)」が存在します。

つまり、味を感じる部分ですね。

 

舌の部位ごとの神経についても簡単に触れておきますね。

部位 神経
運動 舌下神経
感覚・味覚 前2/3: 鼓索神経
  後1/3: 舌咽神経
知覚 前2/3: 舌神経
  後1/3: 舌咽神経

※鼓索神経は顔面神経の枝で、舌神経は三叉神経第3枝です。

唾液腺

唾液腺についても触れておきましょう。

唾液腺は、唾液を分泌する腺で、殺菌作用や消化作用があります。

唾液アミラーゼ(プチアリン)という酵素がデンプンを消化し、麦芽糖に分解していきます。

 

唾液腺は大きく分けて大唾液腺と小唾液腺があります。

  • 大唾液腺: 耳下腺、顎下腺、舌下腺
    • 耳下腺は唾液の1/3を分泌し、舌咽神経に支配されています。
    • 顎下腺と舌下腺は唾液の2/3を分泌し、顔面神経に支配されています。
  • 小唾液腺: 舌腺、口蓋腺、頬腺、口唇腺

唾液の役割

唾液の役割はたくさんありますが、特に重要な6つを挙げてみます。

  1. 食物を滑らかにする(ムチンの働き)
  2. 食塊を飲み込みやすくする(食塊形成)
  3. 口腔内の清浄化
  4. デンプンの消化
  5. 味細胞を刺激して味を感じる
  6. 感染予防機能

 

ちなみに、唾液は1日に1~1.5ℓも分泌されるんですよ!

結構多いですよね?

嚥下運動の特徴を理解しよう

では、嚥下運動についても見ていきましょう。

嚥下運動は大きく5つのフェーズに分かれます。

1. 先行期(認知期)

先行期は、食べ物を見てその硬さや味、匂い、口へ運ぶ量や速さ、噛む力などを認知することを言います。

要は、「これ美味しそう!」と感じる瞬間ですね。

2. 準備期(咀嚼運動期)

準備期は、食物を口に取り込み、唾液と一緒に咀嚼する段階です。

食べ物を飲み込みやすい大きさにしていくプロセスです。

3. 口腔期(随意運動)

口腔期では、咀嚼された食べ物が舌でまとめられ、食塊形成されます。

そして、咽頭に送り込まれます。

 

ここでのポイントは、舌を硬口蓋に押し当て、軟口蓋が挙上することで、鼻腔への流入を防ぎます。

4. 咽頭期(不随意運動)

咽頭期では、食べ物を「ごっくん」と飲み込む嚥下反射が起きます。

喉頭蓋が後下方へ動いて気道を塞ぎ、声帯が閉鎖することで一時的に呼吸が停止します。

5. 食道期

食道の長さは約25㎝です。

上食道括約筋(横紋筋)は食道への空気の出入りを止め、下食道括約筋(平滑筋)は食道への逆流を防ぎます。

食道では、アウエルバッハ筋層間神経叢マイスネル粘膜下神経叢による蠕動運動が行われます。

 

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